セクレトームエキス®とは?

定義・製造・品質管理をわかりやすく解説します

「セクレトームエキス®」とは何?
培養上清液やエクソソームとの違いが分かりにくい、という声をよくいただきます。セクレトーム・セクレトームエキスの定義と、どのように作られ・どの用途に使われているのかをご紹介します。なお培養上清液との「違い」を詳しく比較したい方は、培養上清液とセクレトームエキス®の違いも確認ください。

セクレトームエキス®の定義

セクレトームエキス®とは、ヒト脂肪由来幹細胞(ADSC/ASC)の培養上清液から、アンモニアや乳酸などの不純物(代謝老廃物)を除去し、有用な分泌因子(セクレトーム)を濃縮した化粧品原料・研究用試薬です。
通常の培養上清液は「細胞を培養した上澄みそのもの」を利用していますが、セクレトームエキス®は「浄化・高濃度化・規格化」されています。

▶ 関連用語:培養上清液セクレトーム

「セクレトーム」の「エキス化」とは?

「セクレトーム」とは、細胞が分泌する成長因子・サイトカイン・エクソソームなどの生理活性物質の総称です。単一の成分ではなく、多様な因子が相互に作用すること(パラクライン効果)が特徴です。概念そのものの詳細は、よくあるご質問「セクレトームとは何ですか?」でもご紹介しています。

培養上清液に含まれるセクレトームには有用な因子が含まれますが、同時に代謝老廃物などの不要な成分も混在します。セクレトームから不純物を取り除き、有用因子を濃縮する工程を経て、原料として安定して扱える状態にしたものが、「エキス化」されたセクレトームエキス®です。

どうやって作るのか:浄化・高濃度化・規格化

セクレトームエキスの浄化・高濃度化・均一化プロセス 培養上清液からアンモニア等の不純物を浄化し、HGF(肝細胞増殖因子)を高濃度化・規格化することで、ロット間差のない原料を製造する流れを示した図。 活性成分・有効成分を高濃度化 均一なロット規格化 アンモニアや不純物浄化 HGF(肝細胞増殖因子)を高濃度化 アンモニ(20 μg/dL)HGF(肝細胞増殖因子を規格化 成長因子やエクソソームアンモニア不純物 独自技術適応前 培養上清液のみを利用 テレバイオの独自技術によるエキス化

図:当社独自の「浄化・高濃度化・均一化」プロセス。培養上清液から不純物(アンモニア・乳酸)を除去し、HGF(肝細胞増殖因子)を高濃度に規格化することで、ロット間差のない安定した品質を実現します。

セクレトームエキス®の製造工程は大きく3段階あります。
①浄化(アンモニア・不純物の除去)→ ②高濃度化(有用因子の濃縮)→ ③規格化(ロット間差をなくす)
とくに当社は、アンモニアと乳酸をロットごとに定量測定し、規格値以下に管理する独自の浄化技術を採用し、測定値を規格書として開示しています。

品質の裏づけ:HGFの規格化と安全性

品質管理の指標として、当社はHGF(肝細胞増殖因子)濃度を定量しています(化粧品原料は1 TBU = HGF 1 ng/mL、研究用試薬(凍結乾燥品)は 1 TBU = HGF 1 ng/vial)。HGFは細胞の活性状態を反映しやすく、ELISA法など標準化された手法で測定しています。ロットごとの数値を規格書として開示することで、「高品質」といった定性的な表現ではなく、客観的なデータで品質一貫性を示します。
検査項目では、エンドトキシン・無菌・マイコプラズマ否定試験・ウイルス否定試験などの安全性試験を実施し、合格したロットのみをご提供しています。

▶ 関連FAQ:他社の培養上清液原料との違いは何ですか?質の良い培養上清液の見分け方は?

どう使われるか:化粧品原料と研究用試薬

セクレトームエキス®は、化粧品原料として国内外の化粧品メーカー様・OEM/ODM企業様に、また研究用試薬として大学・研究機関様にご提供しています。
化粧品原料としてはINCI名(Human Adipose Derived Stem Cell Conditioned Media Extract/全成分表示名称:ヒト脂肪由来幹細胞順化培養液エキス)を取得済みで、化粧品基準に準拠した成分管理のもと、そのまま化粧品の処方にご使用いただけます。

規格データで比較検討したい開発・研究ご担当者様へ

テレバイオでは、HGF濃度・アンモニア・エクソソーム等をロットごとに管理した規格書とサンプルをご提供しています。ロット間の一貫性を、実際の数値でご確認いただけます。

規格書・サンプル請求のお問い合わせはこちら →

※セクレトームエキス®は化粧品原料および研究用試薬として供給されており、診断や特定の疾患の治療を目的とするものではありません。化粧品としての使用は薬機法(化粧品56効能)の範囲内に限定されます。

参考文献

Skalnikova H, et al. Mapping of the secretome of primary isolates of mammalian cells, stem cells and derived cell lines. Proteomics. 2011;11(4):691-708.
Schneider M, Marison IW, von Stockar U. The importance of ammonia in mammalian cell culture. J Biotechnol. 1996;46(3):161-185.
Matsumoto K, Nakamura T. Hepatocyte growth factor: renotropic role and potential therapeutics for renal diseases. Kidney Int. 2001;59(6):2023-2038.

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