脂肪由来幹細胞(ADSC / ASC)

脂肪由来幹細胞(ADSC: Adipose-Derived Stem Cell)とは、ヒト脂肪組織から採取される間葉系細胞の一種である。

学術界(国際細胞遺伝子治療学会:ISCTなど)においては、これらの細胞が厳密な幹細胞(Stem Cell)の定義を満たすかについて議論があり、より正確な呼称として「脂肪由来間質細胞(Adipose-Derived Stromal Cell:ASC)」と表記することが推奨されるケースも多い。本用語集等では、市場における一般的な認知度を考慮し「幹細胞」と表記しつつ、学術的背景に基づく「間質細胞」としての特性も包含して扱っている。

細胞としての特性は、国際細胞治療学会が定義するMSCの基準(プラスチック付着性、特定の表面マーカー発現、三系統分化能)を満たすことが示されている。骨髄由来幹細胞(BMSC)と比較して、採取時の侵襲性が低く、組織単位重量あたりの幹細胞含有率が高いことが報告されている。また、ADSC(ASC)は多様な成長因子やサイトカイン、エクソソームを分泌することが観察されており、これら分泌因子によるパラクライン効果に関する基礎研究が広く進められている。

英語表記Adipose-Derived Stem Cell / Stromal Cell (ADSC / ASC)

参考文献

  1. Zuk PA, et al. Multilineage cells from human adipose tissue: implications for cell-based therapies. Tissue Eng. 2001;7(2):211-228.

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