歯髄由来幹細胞(DPSC)(DP-MSC: Dental Pulp Stem Cell)とは、歯科治療等で抜去された歯の内部にある歯髄組織から採取される間葉系細胞である。
学術界では「歯髄由来間質細胞」とも呼称される。親知らずや乳歯などの医療廃棄物を細胞源とするため、骨髄穿刺等と比較して採取時の身体的侵襲が極めて少ないことが特徴である。
DP-MSCは神経堤細胞に由来すると考えられており、骨や脂肪への分化能に加えて、神経系細胞(ニューロンやグリア細胞など)への分化親和性を持つことが複数の研究で報告されている。また、若い年齢層のドナーから採取される機会が多く、高い増殖活性と強力なサイトカイン分泌能を示すことが示唆されている。これらの特性から、中枢神経系や組織再生の分野における有望な細胞源として評価されている。
英語表記Dental Pulp Stem / Stromal Cell (DP-MSC)
参考文献
- Gronthos S, et al. Postnatal human dental pulp stem cells (DPSCs) in vitro and in vivo. Proc Natl Acad Sci U S A. 2000;97(25):13625-13630.