多能性幹細胞とは、生体を構成するほぼ全ての細胞種(外胚葉・中胚葉・内胚葉由来の細胞)に分化できる能力(多能性:Pluripotency)を持つ幹細胞の総称です。
代表例としてES細胞(胚性幹細胞)とiPS細胞(人工多能性幹細胞)があります。再生医療における理想的な細胞源として期待される一方、未分化のまま移植すると奇形腫(テラトーマ)を形成するリスクがあるため、目的の細胞へ安全かつ高効率に分化誘導する技術の開発が重要な課題となっています。
これに対し、脂肪・骨髄・臍帯などに存在する体性幹細胞(間葉系幹細胞など)は、分化できる範囲が限定的(多分化能)である一方、奇形腫リスクが低く採取・取り扱いがしやすい特徴があります。培養上清液(セクレトーム)の原料としては、供給の安定性や安全性の観点から、こうした体性幹細胞が広く用いられています。
英語表記Pluripotent Stem Cells
参考文献
- Evans MJ, Kaufman MH. Establishment in culture of pluripotential cells from mouse embryos. Nature. 1981;292(5819):154-156.