不死化幹細胞とは、テロメラーゼ逆転写酵素やSV40 large T抗原などの特定の遺伝子を人為的に導入することで、通常の一次細胞が持つ分裂寿命(ヘイフリック限界)を超越した長期増殖能を獲得した細胞株である。
通常の幹細胞は継代培養を重ねると増殖能や分化能が低下するが、不死化細胞は安定した特性を維持したまま大量に増殖させることが可能である。そのため、基礎研究や創薬のハイスループットスクリーニングにおいて、再現性の高い実験モデルとして有用とされている。一方で、遺伝子改変を経ている性質上、腫瘍形成のリスクや本来の生体内細胞との生理機能の差異が懸念されるため、一般的にヒトへの直接投与(再生医療)や一般的な化粧品原料の細胞源としては用いられない。
英語表記Immortalized Stem Cell
参考文献
- Hayflick L, Moorhead PS. The serial cultivation of human diploid cell strains. Exp Cell Res. 1961;25:585-621.
- Bodnar AG, et al. Extension of life-span by introduction of telomerase into normal human cells. Science. 1998;279(5349):349-352.